第876回 委託保証金とフィランソロピー
人生で大事なものは自由だが、そんなものは鳥かブロガーにでも預けりやいいのだ。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。
何を大事にすべきかといふご意見はいろいろありませうが、例へばお金は大事なものの一つでせう。しかしよく考へてみるとお金といふものはそれ単体ではあまり役に立つものではなささうです。強いてあげれば紙幣なら火をつけて燃料にするか、ちょつとしたメモ書きをするか、折り紙にして遊ぶぐらいでせうか。硬化であればスクラッチくじをこするか占いに使ふぐらい。
つまりお金は何かと交換して初めて価値を持つわけですから、本当に大事なものはその交換される物の方であるはずです。米とか酒とか土地とか漫画本などです。いづれにしてもそれらはモノであります。それより大事なものは山ほどある気がします。時間とか信用とか言葉とか自由とか愛情などです。
IT現場では品質・コスト・納期が重要な指標とされることが多いのですが、ともすると「品質と納期を守りたいなら金をたくさん払へばよい」といふおかしな方針が出てきます。これは時間の重要性や人件費の考へ方を無視したもの言ひです。優先順位さへつければよいといふものではありません。
<今日の本歌>
バレット・ストロング『マネー』