第810回 阿毘達磨とミンコフスキー内積

物体と共に動いてゐるブロガーには運動を共にしないすべての対象は全く同様に相対運動の方向に縮まつて見えます。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

つまり自分を取り巻く環境が世界の中心であるとつい錯覚してしまふやうではいけないのです。眼の前の課題問題に対処してゐるとどうしても他世界のことなど忘れてしまひがちですが、少なくとも私は何かにつけて、眼の前の現実世界のほかに、二つの世界を意識するべきだと考へてゐます。

まづは、この現実がひとしきり終わつたあとに来る次世代の世界です。例へば今片づけている仕事が一段落して新しいフェーズに入つた時にどのような変化が起きてゐるか、といふやうなことです。

そしてもう一つは、現実世界とは別の場所にある別世界です。例へば余所の家、余所の街、余所の組織、余所の業界、余所の国で今何がどうなつてゐるか、自分が見てゐるものを皆はどう見てゐるのか、といつたことです。

IT現場で言へば自分が關はるプロジェクトのこと以外に、それが終了したあとにどう保守されてゆくのか、といふ時間的な観点と、今この状況が周囲の人々にどう影響してゐるのか、といふ空間的な視点です。この二つ目、三つ目を意識してゐないと一つ目の成功は難しいのです。

(A面へ)

<今日の本歌>
アルベルト・アインシュタイン『相対性理論』

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