第727回 ワイヤラッピングと逐次的凝集

たまきはる宇智の大野に馬並めて朝書かすらむその草部録。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

電子ブロックといふ玩具があつて子供のころ夢中になつて遊びました。トランジスタとかダイオードといつた電子部品がブロックになつてゐて、これを基盤の上に並べて様々な回路を組み立てるといふものです。

何十種類もの設計図が用意されてをり、その通りに並べるだけのものでしたが、ブロック遊びと電子回路作成を同時に味はへるすぐれた遊び道具だつたと思つてゐます。

もう少し大人になつて音楽ソフトを知つた時も似たやうな感動がありました。好きな部品を自在に組み合はせてものを作る楽しさ。加工修正も思ひのままで、いつでも再現できるし、いくらでもやり直しができる利便性。

さて、さらに大人になつてITの仕事に就きましたが、ガチガチに作りあげられた情報システムは、切り離し不可能、加工修正は一大事、再現性なしの手強い要塞でした。今はSOA等の考へ方も広まつたやうですが、まだまだ大規模システムは旧態依然が続いているでせう。ITブロックといふ玩具に登場してほしいものです。

<今日の本歌>
中皇女の間人老『反歌』

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