第715回 マルコフ過程と三つの坂
丘の上ひなげしの花で 占うのあの人のブログ 今日も一人 来る来ない帰らない帰る あの人はいないのよ 遠い街に行つたの。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。
毎日ピアノで同じ曲を練習してゐますが、「今まで一度も間違へたことのない箇所で間違ふ」といふことが頻繁に起こります。難しい部分もさうでない所も等しく油断できないのです。
戦国武将の島左近が、戦術家の資格の第一要件は「まさか」といふ言葉を使はないことである、としてゐます。司馬遼太郎の『関ヶ原』に書いてあります。まさか、といふ言葉が効果を生むのはスネークマンショーの『これなんですか』の中だけでよいのです。
世の中はいつ何が起こるかわかりません。あらゆることが確率分布曲線上に待ち構へてゐますが、どれがいつどこから来るかは全く予測不能です。だから考えつくあらゆる可能性に対して準備を怠つてはいけないといふことです。ビジネス現場でもしかり、プロジェクトをうまく運ぶにはどれだけのリスクやピンチを想定できるかにかかつてゐるとも言へます。まさかそんなことが起こるなんてといふ言ひ訳をせぬやう気をつけませう。
<今日の本歌>
アグネス・チャン『ひなげしの花』