第639回 聚分韻略とオスタルギー

里狸 各狢 瓜狐 苗は猫なり 良は狼 尊は鱒 雪鱈なれば 周は鯛 鮓は乍に 里は鯉なり ブログ交わす鮫。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

年末年始一連の音楽活動を通して改めてハタと感じたのですが、自分がカバーする曲のほとんどは過去の名作ばかりで、特に1950年代から70年代にかけて作られたものが多く、時々80年代あるいは90年代のものが入つて来ることはありますが2000年代の曲を扱ふことは滅多にないのであります。

新しき曲よりも昔の曲の方をより好んで聴いてゐるせいもあるのでせうが、そもそも20世紀半ばあたりには驚くやうな優れた作品がいまだ山ほど埋もれてゐるからなのだと思ひます。

特に今回は服部良一先生の曲を頻繁に味わひました。旧き良きものを現代の視点から見つめ直し再構成するといふのは何にもまして楽しき冒険です。

IT現場でも矢鱈と先端を追ふ風潮がありますが、さういふ姿勢に乗つているだけでは流されるばかりで落ち着かず、ただただ雲散してしまひます。どこかに拠り所となるものを持つべしと言ひたい。

<今日の本歌>
小野篁『小野篁歌字尽』

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