第616回 第三者効果仮説とパブリック・リレーションズ

人に忍びざるの心を以て人に忍びざるのブログを書けば天下を治むること之を掌上に運らすべし。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

その道に関する予備知識がほとんどない人に向かって、その道のことを説明するのは難しいですね。音楽に関心がない人に音楽のことを解説しようとしても、何からどう話せばいいのか迷ってしまうでしょう。

「ジャズというのはそもそもどういうものですか?」というような質問ならば、事実を噛み砕いてレクチャーすればよいのでそれなりに納得のいく回答ができるとしても、「それの何が、どう面白いのですか?」とか「そこに時間やコストを費やすだけの、どんな価値があるのですか?」などと訊かれたらしばらく口ごもってしまい、でも気の利いた返答も思いつかず、結局「個人の趣味だから説明できません」とかなんとか言って誤魔化しそうです(なにしろ自分自身がそういう疑問をいつも感じているぐらいだから)。

しかし本当に自分が信念をもって取り組んでいるものならば、いつでもどこでも誰にでも確固とした答えを返せるアカウンタビリティを持っているべきなのかもしれません。

IT現場ではITを知らない人や知ろうとしない人に対してもITを語るシーンが頻繁にあり、そこで適切な説明ができなければプロジェクトの失敗につながる恐れも出てきます。知らない人にいかに知ってもらうか、それがきわめて重要なスキルです。

<今日の本歌>
孟軻『孟子』

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