第523回 組込みスキル標準と同一性保持権

こっちに来てみて下さい。パパがスウィングしていますよ。そこまでアーリーアダプターではないけれど、野暮な人じゃないしね。パパは新しいブログを見つけたんだ。こんにちは、大島雅己です。

バンドでは古今東西の名曲をカバーすることが多いのですが、新しい曲に挑む時には、まず本物をそっくりそのまま真似てみます。コピーです。譜面や歌詞をできるだけ正確に起こしてそれを忠実に再現し、作品そのものをなぞるようなことをします。己を原作者の立場に置き換え、その人の視点から音楽を蘇らせるよう努めます。

一通りできるようになったら、視点を戻して自分のスタンスで曲を再構成したらどうなるかを考えます。原曲のルールや縛りを忘れて、練り直してみるのです。自分なりの解釈を挟んでみたり、別の曲の要素を組み込んでみる、などの工夫を入れてみます。ここではじめてカバーする意味や面白さが出てきます。

通常はこの段階で人前に披露することになりますが、本当はもう一段先に進むべきなのです。つまり守、破、と来て、離に至るプロセスです。原典を完全に離れた、新たな創作フェーズ。なかなかできることではありませんが、これが理想の境地です。

IT現場でもプロジェクトは守破離で考えなければいけないと思うのですが、たいていの場合は守で終わります。決まったことを忠実に。大事なことですが、それでは本当の成功ではないと思っています。範疇を超えた未来を見越し、プロジェクトを離れた広い視点を備えてこそ、真のゴールに達することができるはずだからです。

<今日の本歌>
ジェイムス・ブラウン『パパズ・ガット・ア・ブランニュー・バッグ』

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