第395回 ビートニクと市村羽左衛門

黒いカバンをぶらさげて歩いているとビジネスマンに呼び止められた。おーいちょっとと彼は言うのだった。おーいちょっとというあいさつをくれたことがなかったのでムラッと来たのです。こんにちは、大島雅己です。

時代の趨勢にはどこまで追随するべきか。悩ましい問題だと思いつつも、かくいう自分はもったが病か、流行っていると聞けば反発したくなる天邪鬼です。みんなが使っているものに、右に倣えでとびつくことにどうしても抵抗があり、なるべく誰も見向きもしないもの、世間に無視されているものを好んでしまいます。

もちろん多くの人に支持されているということは実際によいものもたくさんあるはずなのです。ただし世間の潮流に無自覚に乗りたくないので、何事も自分の頭で考えて判断しないといかんと思っております。

どんなに世間で定評のある商品だって自分には合わないかもしれないのです。いくらメディアで絶賛されているIT技術だからといってどこの会社も導入すべきとは限らないのです。こういう考えがクセになっているせいで性格がひねくれてしまったのでしょうか。まあでも軽挙妄動で失敗するよりはいいかなと思っています。

ラジオを聴いていると流行りの音楽は耳に入ってきますが、いいなと思うものは多くありません。自分の趣向と世間のトレンドが一致することはあまりないのですが、まれに合致すると嬉しくてムズガユイ感じになるのです。

<今日の本歌>
泉谷しげる『黒いカバン』

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