第310回 シャイロックと信用取引

大学の道は、明徳を明らかにするに在り、民を親しましむるに在り、至善に止まるに在り、ブログを続けるに在り。こんにちは、大島雅己です。

人はみな、多くのものをどこかから借りて生きていますね。日本語という言葉自体が長い歴史の中で作られた既存のシステムだし、文字だって語彙だって全てありものの組み合わせです。考えたり主張してることだって、自分がゼロから生み出すことなど滅多になくて、たいていの場合は誰かがどこかですでに言ったり書いたりしてることをアレンジしているといってよいのではないか。

というような話しを最近何かの本で読んでアッと思って深く納得し、結局自分のオリジナリティなんてほとんど幻想なのかな、と一瞬凹んだのですが、これは別に落胆する必要はなくて、何かを借りてそこから自分なりの方法を適用させていけばいいのだし、むしろ何をどう借りてくるかというところに技法を凝らすのが人生の醍醐味なんだと思います。元トリンプ社長・吉越浩一郎氏の「徹底的にパクる(TTP)」ですね。IT現場の知恵も、最初は過去の実績や先人の知恵をうまく使うことが重要です。

バンドという活動も借り物だらけです。ほとんどの場合はありものの楽器を使い、ドレミファソラシドの音階を使い、既成の音響機材を使い、既存のメディアを使い…。自分という存在以外のほぼ全てが借り物といってもいいぐらい。

<今日の本歌>
曾子『大学』

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