第283回 MDMとアンタゴニスト

えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終壓へつけてゐた。焦燥と云はうか、嫌惡と云はうか――ブログを書いたあとに宿醉があるやうに、ブログを毎日書いてゐると宿醉に相當した時期がやつて來る。それが來たのだ。こんにちは、大島雅己です。

ニューロトランスミッターというものをご存じでしょう。神経伝達物質ですね。神経の中を伝わって、われわれの気分を高めたり落ち着かせたりする物質。セロトニンとかアドレナリンとかドーパミンなどです。

こういうのは薬品としても存在しますが、そもそもは人間の体の中で作られるものなのですね。そして、それが体の働きを鎮静したり高揚させたりするわけです。ということは、クスリのようなものを頼らずとも、われわれは体内でそういう薬と同じ効果を自力で生み出せるということでしょうか。これを自在にできるようになったら何だかすごいことになりそうですね。

外部から新たな情報を取り入れるか、内部で同じものを自力で生成するか。これはITシステムでも考慮のポイントとなるものです。データが、外部にしか存在しないものか、最初から内部にあるものか、計算によって作り出せるものか、ということを意識するとよいかもしれません。例えば「今日の日付」という情報は、コンピュータの内部に持っています。「今日が営業日かどうか」は外から条件を与えてやらないと判別できません。「今日が今年何日目の営業日か」は、この2つのデータから導き出せる。

バンドをやっていると、単純に再生できない音をなんとかして作りたい場合があります。必要な楽器を調達するか、手持ちの楽器で代替するか、あるいはシンセサイザー等で合成するか、という方法があります(あきらめることもありますが)。

<今日の本歌>
梶井基次郎『檸檬』

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