第237回 テレオロジーと資材所要量計画

昔アラブの偉いお坊さんがブログを書き忘れた哀れな男に痺れるような香りいっぱいの琥珀色した読み物を教えてあげました。こんにちは、大島雅己です。

ものを作るとなると、「よりいいものを作ろう」と思うものです。「より悪いものを作ろう」とは、あまり思いません。
「よりいいもの」というのは、「もっと高いゴールを目指すこと」だったり「ゴールは同じだが、質を高めること」だったりしますし、さらに言えば、「質を高める」というのも「機能のレベルを上げる」場合もあるし、「性能を向上させる」というケースもあります。

例えば「取引先の情報をデータ管理して、画面で検索できるようにしたい」という要件をシステムで対応する時、まずゴールをどこに置くかを考えます。1台のパソコンで情報が見られればいいだけなら、エクセルのようなソフトで充分かもしれません。1台のパソコンではなく、オフィスの全社員が使えるようにしたいとか、遠隔地からも使いたいとか、スマホでも使いたい、となるとネットワークの敷設をどうするかを考えなければいけません。

また、取引の履歴や細かいプロフィール等も関連付けて保存しようとしるとエクセルでは厳しく、専用のパッケージソフトか、あるいは独自にシステムを作った方がいいかもしれません。そうなってくると、どの程度の予算で作るか、とか、何人で使うのか、とか、印刷機能もいるのか、とか、画面のデザインはどういうのがいいか、とか、決めるべきことが増えていき、より細かくなっていきます。ここをどう仕切っていくかがIT要員にかかってくるわけですが、詳しくはまた。

芸術家が作品を作る時のプロセスは様々だと思いますが、最初にゴールを決めずに作りながらだんだんイメージを固めていくこともあるでしょう。ITでもあえてそういうアプローチをとることはありますが、その場合も「最終的にどうするか、それをいつどこで判断するか」は決めておかないと中途半端な負の資産が残ってしまう恐れがあります。

<今日の本歌>
西田佐知子「コーヒー・ルンバ」

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA