第1129回 ラチェットカム方式と送り引き落とし
最高のパンチは一歩引いた時に打てる(映画『ミリオンダラー・ベイビー』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
押して押して押しまくるか、押してダメなら引いてみるか、押して押して引いて押すか、引いて押して引いて押すか、力の加減は何通りもあります。「押す」とは力を外に向けて加えることで物を支えたり留めたりする意味で、「推す」も同じことですし、「圧す」も同じ源だろうと察します。自分から周囲に対して力を放つイメージで、もしかしたら「覆う」「追う」「負う」にも関連するようにも思えますが、これは未詳です。
一方で「引く」は力を外から自分に向けることで物を寄せたりはじいたり伸ばしたり受け止めたりする意味で、線や血筋や風邪もそうやって自分の方に伸びてくるわけです。粉々になれば「挽く」、人の気持ちを自分に向けさせれば「惹く」、楽器を奏でれば「弾く」となる。もしかしたら「低い」にも繋がるかと思いましたがこれは不明。
力を使う時はそれを意識することが重要だと考えています。どこにどんな力を入れればよいのか。そして、押すべきなのか引くべきなのか。
<今日の一唱>
映画『ミリオンダラー・ベイビー』