第1105回 レジロンと二番目大切
どこかで終わりを決めないと、事件なんてのは永遠に終わらないよ(映画『39 刑法第三十九条』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
終わりはどこかに用意されているものではなく、主体者がどこに終わりを定めるかを決めることで現れるものなのでしょう。自分でまだ終わっていないと判断している限りそれは終わっていないのでしょうし、もう終わりだと決断すればそこが終わりのタイミングです。
「終わる」の語源をたどると「をふ」ですが、この「を」が「緒」であるとすれば、それは糸の末端を指すのでしょうが、現実の世界は途切れなく流れ続けているのだから、どこで一旦糸を切ろうと決めてハサミを入れるか、が問題です。
そして当然、切った糸の先には新しい糸の始点があって、そこから次の趨勢が始まることを忘れてはならないのです。
<今日の一唱>
森田芳光『39 刑法第三十九条』