第1013回 リュトモスと電荷結合素子
「試験を突破するために大事なのは、細部を無視して勢ひとリズムに乗ることだ」(映画『パラサイト』より)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。
実際には細部こそ大事にするべきでもあるのですが、時と場合によつては細かいことを気にせず全体的な流れとか趨勢を掴むべきです。機先を制して攻勢に出なければならない時などは、些末なものはさておいてまずは行動に移すことが重要です。
ブログを書く時、何をどう書くか悩むものですが、気にし出せばキリがないですし続けるのも苦痛になつてゐたでせう。とにかく習慣化するために勢ひをつけて毎日取り掛かるやうにし、これを繰り返すことでリズムを作つたおかげで休まず1000日以上続けられてゐるのです。ここまで来ると苦痛などありませんし書き様に困ることもありません。入浴や歯磨きと同じやうに自然な行為として体に沁み付いてゐます。それでゐて今では細部をどうするかを徹底して考へられる状態になつてゐるのです。勢ひとリズムを制することで細部に集中できる構造を作れたわけで、言はば鳥の眼、魚の眼、虫の眼の使ひ分けです。
どんなことにも言へるでせうが、この3つのレンズの使ひ方を間違へてしまふと全く好ましくない結果になるのは明白です。
<今日の一唱>
ポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』