第670回 メタ認知とガンツフェルト法
冬ごもり 春さり来れば 鳴かざりし 鳥も来鳴きぬ 咲かざりし 花も咲けれど 山を茂み 入りても取らず 草深み 取りても見ず ブログ書き 挙げても見ず。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。
ピアノ曲の練習で難しいのは指先の制御だけではありません。意識のコントロールが演奏を大きく左右します。すなはち肉体と精神の両方を操ることが求められるのです。
ところが演奏してゐる時、肉体については承知してゐても精神の方は忘れてしまひがちです。さうすると頭でわかつてゐるのに体が言ふことをきかない、いや逆か、体はわかつてゐても頭が言ふことをきかない、あれ、どつちかな。まあとにかく思ふように弾けない状況となります。
だから指の練習ばかりでなく意識の運び方もリハーサルするべきなのです。
バンドや楽団になると、その意識を他者とも合はせなければならないわけで、音を合はせるのよりずつと難しいのです。
これはビジネス現場でも言へることです。他者に行動を期待することよりも、他者の意識を動かす方が格段に大変です。しかし意識を変えずに行動だけを促すのは詮無いことです。
<今日の本歌>
額田王『萬葉集』巻1-16