第327回 フリーライドと長江集
面接はこれくらいになりますが、ひとつ質問をしていいですか。ねえ、そんなに必死に、ブログがいったい、あなたのなんであるのですか? こんにちは、大島雅己です。
どうせ何かに取りかかるなら、ついでにいろいろなことをまとめてやった方がよいと考えるのは一見正しそうに思えますが、気をつけた方がよい場合もあります。
IT現場では頻繁に見られる事象ですが、業務改善のシステムを構築するとか、古い業務システムを作り直そうという時に、どうせ作るならあれもこれも取り入れたい、とか、どうせ直すならここもあそこも直したい、という話の流れになりがちです。
こうしていくと、まず目的がブレたり拡散して費用対効果の判断が鈍ります。また要件が積み重なるので開発の難易度があがり、かつシステムの複雑性が高まります。バグが生じるリスクも増大します。プロジェクト自体も肥大するので運営負荷も重なり、結果として失敗する可能性が大きくなります。本当に必要なことをよく吟味して、少しずつ着実に対応していく方が賢明です。
何かを創作する時、推敲は欠かせませんが、あまりにも修正を繰り返しているともはや全面作り直すのと変わらなくなってしまいますね。最初にベースの部分をじっくり腹に落として、それを失わないように気をつけながら、丁寧に修正していくようにしたいものです。
<今日の本歌>
川上未映子『わたくし率 イン 歯ー、または世界』