第272回 フィードバックループと嬉遊部

人類の日常的な活動のほとんどすべては、肥料の使用から、ブログの更新にいたるまで、幾何級数的成長曲線によって示すことができる。こんにちは、大島雅己です。

何事も、単体だけで存在し続けるものというものは考えにくいですね。どんなものでも何かしら他者と関係し合っているのが通常だと思います。人はもちろんそうだし、人が作り上げたもの(メディアとか建物とか道具とか農産物とか)もそうだし、自然にあるもの(山川草木や動物や水や空気も)だってそうです。

そして当然システムも例外ではありませんね。
一つのシステムだけが単独で動いて完結するわけではなくて、外部から何らかの刺激や動力源やデータを受け取ったりして、それを元に何かの処理を行って、その結果をまた外部の何者かのために表出しているはずです。さらにいえば、複数のシステムがつながりあって大きなシステムを構成していたりします。

つまり世の中は様々なもののが相関しあう複合体ということです。
となると、何か一つのシステムの実体を把握しようとするならば、その一つだけを追いかけていてもダメで、関連し合うもの全てとの相関性を見なければいけない。当たり前なのですが、けっこう忘れがちなのです。1本のグラフの延長線だけ見れば先が予想できる、というわけではないということです。いろいろな因子がからまりあって様々な条件ができている、それを押さえなければいけないのです。

音楽で例をあげると、バンド演奏の、とある一小節の、とある楽器だけピックアップして練習するだけでは完全な演奏に結びつかないということです。他の楽器群との連なり、曲全体の流れの中での位置付けを活かした上で最終的なサウンドにしなければいけないのです。

<今日の本歌>
ローマクラブ『成長の限界』

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