第181回 ロバート議事規則と督促状
遠い地平線が消えて、深々とした夜の闇に心を休める時、遥か雲海の上を、音もなく流れ去る気流は、たゆみないブログの営みを告げています。こんにちは、大島雅己です。
先日、数人のメンバーで協力して、あるテーマに沿って大量の文献を調査しレポートを作製する、というプロジェクトを経験しました。金曜の昼間にスタートし、翌週火曜の夜に提出するというもので、すべてのやりとりは納品も含めてWEB画面上でのみ行われます。テキストデータの授受だけです。直接会うことはもちろん、電話もSNSも一切なし。こんな条件でプロジェクトを運営するのは初めてでした。
何が一番困るかというと、いつ誰がどこで何をしているのかわからない、ということ。メールを出し合うことで情報交換は可能ですが、相手がいつ読んでくれるか不明なため、リアルタイムな対話はほぼできない。「今から○○について調べますね」と連絡を入れたあと、だいぶ経ってから「その情報はもうこちらで取り掛かってました!」と返事が来て、あわてて「すみません、では○○はやめて△△にします」と返したら、まただいぶ経ってから「あっ、そちらで○○を調べるというので私も途中でやめてしまってました」と戻ってきたり…。恐ろしい混沌と波濤の中で一時はパニック状態に陥りましたが何とか最後は辻褄を合わせることができました。
ITのプロジェクトでもパニックはよくありますが、顔も合わせず電話もせずに対応するということはまずありえません。数人レベルならば何とかなるでしょうが、何十人何百人のプロジェクトではさすがに無理でしょう。どんなにAIやIoTが発達してもこれはどうにもならないのではないかな?
オンライン上でバンド演奏ができるソフトの話が以前ありましたが、さすがにオーケストラの規模だと無理ですよね。
<今日の本歌>
城達也「ジェットストリーム」