第1669回 ファンタジーと完全可約群

缶ビール少々多目に呑む九月。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

もはやイカや鯨のごとく、捨てるところがひとつもない、『星の王子さま』のキツネ君の話ですが、キリがないので今回で最後としましょう。

「ぼくの毎日は単調なんだ」とキツネ君は嘆きます。毎日同じことの繰り返しで、似たり寄ったりのニワトリを追いかけ、似たり寄ったりの人間に追われている。でも王子さまと友達になることによって、いつもと違うことが起こる。陽の光を浴びてた気分で、いつもと違う足音が音楽のように響く。つまらなかった麦の色も王子さまの髪の毛を連想させてうれしくなる。

しかし、実際には周りが変わったわけではない。自分の心の持ちようが変わったことで、周りのものが違って見えるようになるということです。

何かを変えたいと思ったら、そのものを直接変えるのではなく、自分にとっての意味や関係性を変える方法があるという教訓でした。

(A面へ)

<今日の一唱>
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ『星の王子さま』

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