第1659回 八紘一宇と停滞フィールド
焼酎をバカラで舐める寒露の夜。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
源氏物語にある「すぐれてときめき給ふありけり」の「ときめき」は、天皇の寵愛を受けて栄える意味とのことですが、つまり「時の人にあやかる」ということでしょう。
ふと、「時」(とき)の語源はなんだろうと気になっていろいろ探ってみると、どうやら「疾き」が有力なようで、速く過ぎるもの、ということのようですね。
そもそもは「と」の部分が時間の流れを表すことばのようで、「とし」「とまる」「ほど」等にも関わっている気がします。
さらには、たぶん「常」へつながり、となると「所」「床」にも通じるように思われます。こうなると場所を表すことばになっていきます。
時間と空間とはもともと同じ源をもつ概念だったのかもしれません。
<今日の一唱>
紫式部『源氏物語』