第1580回 ニラートマンと観自在菩薩

炎天下ビール色した汗流る。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

意識、意志、意思、意味、意図、意義、意気、意見、意趣、意匠、意地、意力。この「意」という言葉は文字通り、心の音であって、人の思いや考えがあらわれるということでしょう。音は訪れに通じ、神の訪ないにも関連しているようで、やはりそこには何者かの念のようなものがありそうです。

人の作るもの、生み出すもの、発するものには何らかの「意」があるはずです。逆にその意がないもの、感じられないものには魂や命がなく、実態のない腑抜けの存在ということです。意余って力足らず、とはよくある状態ですが、力余って意足らずの状態だけは避けたいものです。

そういえば、ニーチェ『ツァラトゥストラ』には意志の力についての叙述がありますが、この意志とは世界のいっさいの事象を頭脳のなかで観念化して取り扱おうとする態度のことだといいます。ならぬ観念、するが観念。意のないところには煙もたたないでしょう。

(A面へ)

<今日の一唱>
ニーチェ『ツァラトゥストラ』手塚富雄訳

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