第1513回 アンチノミーと疑心生暗鬼
玄関でにあと鳴く猫涼をとり。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
素直が一番などと聞きますが、素直でいることはとても難しいし、時には痛い目にもあったりするし、学習によって素直は危険であると思うようにもなります。
逆に、物事はまず疑ってかかるべし、とか、人を見たら泥棒と思え、などと反対のことを教訓として銘じ、実際にそういう姿勢が求められるケースも多いのですが、とはいえそればかりでは人間関係もうまくいかないだろうし、心も捻くれてしまいます。
だから、その両者を組み合わせて自在に操らなければならないのでしょう。よくないのは、これがよいと思ったらそればかりに縋りついて他を見なくなってしまうことではないか。
そういえば松下幸之助氏が「素直な心とは、寛容にして私心なき心、広く人の教えを受ける心、分を楽しむ心」と言ってますね。疑うとか怪しむ前に、まずは受け入れることです。話はそこからでしょう。
<今日の一唱>
松下幸之助『素直な心になるために』