第1316回 アイアンブと空間充填曲線

千年をまた一つより始めけり(長谷川櫂)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

最初に俳句を考えたのが誰なのか知らないのですが、よくぞ思いついたものです。言葉を一定のリズムに乗せることで韻律を生み出すだけでなく、たった十七文字の中に無限の世界を織り込むという奇跡のような快挙。逆に言えばあらゆる事象をたった十七の記号だけで伝える最強のコミュニケーションツールと言えましょう。つまり究極のITなのです。

ここに絵や写真やキャプションやキャッチコピーや説明文や補足資料など、付随オプションを加えれば加えるほどに情報は限定されてゆき、伝わるものは失われていくだろう。

少なくなればなるほど無限に増えてゆき、多くなればなるほど減っていく、その名は情報。何もないは何でもある、であり、何でもあるは何にもない、に繋がるなり。

(A面へ)

<今日の一唱>
千年をまた一つより始めけり(長谷川櫂)

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