第1180回 マゼッパとゴロム尺
椴松ドド松留め松到頭都道府県に届けた(筒井康隆『早口言葉』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
昨日の話をもう少し深掘りしてみます。芸術作品等を評価する際の一尺度が「技術的な完成度」と書きましたが、何をもって「技術レベルが高い」と判断するのかは、結局個人の趣向に左右されるものなのではないか。
私にとっては高レベルだと思えるものが他者の目には凡作に映ることもあるでしょうし、もっと技術の高い人から見たら全くの低レベルなのかもしれません。
とすればこれは正確に言い直せば「自分から見た技術的レベルの高さ」であり、結局は自分の中にある物差しで測っていることになります。
この物差しを、どのぐらい幅広い種類でそろえているかが問題なのです。少なくとも、いつも直線定規1本だけで測っているようではダメでしょう。
<今日の一唱>
筒井康隆『早口言葉』