第1126回 アンカレイジと飛騨春慶塗

このはしわたるべからず(『一休咄』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

一休和尚は橋と端をかけた頓智で切り抜けたそうですが、そもそも橋と端は同じ語源から来ている言葉なので、かかるのは当たり前です(橋だけに)。「はし」はモノとモノとを繋ぐところを意味するもので、つまり「間」であり、「継ぎ目」であり、「際」「境」「淵」「隙」であります。

と考えていくと、箸も嘴も梯も階も、全部同じハシだと気づきます。箸は食べ物と人間の間をとりもつ。嘴は食べ物と鳥の間をつなぐ。梯子は橋の小さいバージョン。きざはしの階は段を渡すもの。

ハシこそが物事のハジまるところなのです。中央ばかりでなく、ハシを意識すべし。

(A面へ)

<今日の一唱>
作者不詳『一休咄』

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