第1107回 ヴィパッサナーと動十分心動七分身

音楽を聴く上になによりも必要なのは、謙虚で素直な心(伊丹十三『女たちよ!』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

芸術作品を鑑賞する時に、作品の背景や意味を事前に知っておく方がよいのか、何も知らない素の状態で接するべきなのか、議論のある所でしょうが、まあどちらでもよいと思っています。作品を創るのが芸術家の自由であるならば、それに対する付き合い方は鑑賞者の自由でしょう。

でも理想を言うと、まず予備知識なしで味わって第一印象を抱きとめ、次に作者あるいは識者の解説や解題に触れて背景を理解し、その上でもう一度作品に向かい合う方式を薦めたいのです。

行きっぱなしはあまりに寂しい、行って戻って当たり前、そこからもう一度行く、この1.5往復、あるいはGO・DIE・GO精神によって芸術の魅力は何倍にも膨れ上がるものと考えています。

もちろんそこからさらに研究を深めながら作品世界に没入していくことで果てしない美的宇宙を堪能することができるのです。

(A面へ)

<今日の一唱>
伊丹十三『女たちよ!』

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