第1054回 ニュルンベルク綱領と無知のヴェール

その正義とやらは おまえ達だけの正義ではないのか(さいとう・たかを『ゴルゴ13』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

自分で正義だと思つてゐても他人から見たら悪かもしれない。この想像力は重要でせう。自分にとつての○は隣人にとつて□かもしれない。自分では白のつもりのものも相手は黒だと捉へてゐる恐れがある。自分は相手のためによいことをしたつもりなのに先方は迷惑だと感じてゐるかもしれない。迷惑どころか、攻撃だと勘違ひしてゐたら事態は深刻だ。

実際のところ喧嘩や諍いとはそんなきつかけから起こるものが結構あるのではないでせうか。言はなくても通じるだらうとか、これぐらいのこと皆わかつてゐるだらうと高を括つてゐると思はぬトラブルにつながるものです。言はなくてもわかるだらうと思つてゐるものは、たいていの場合わかつてゐないと思ひ直した方がよい。

どんなに暗黙の了解が取れてゐるつもりのことであつても、必ず一度は言葉にしてコンセンサスを取り直した方がよく、さらにできれば言葉だけでなく図表や絵や音声や動作なども使つて確認するぐらいの心がけが望ましい。

(A面へ)

<今日の一唱>
さいとう・たかを『ゴルゴ13』

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