第1047回 ホダック調査と出世間

目先の出世は目に見えても、生涯の幸せにはならねえぢやねえか(鶴八鶴次郎』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

自分が何を目指し、何をなすべきかを考へる時、まづ大事なのは、何をやりたいのかといふことであるはづです。自分の意志です。誰に強制されるでも教唆されるでも扇動されるでもない自分の願望です。それがなければ何も始まらないし、どこに向かへばよいかもわかりますまい。これは自分の中から外へ向かふものです。

一方で、今の自分には何ができるのか、といふ現実があります。自分が持つ能力、趣向、あるいは向き不向きです。これは自分で自分を見つめる視線です。

さらに、世間的、社会的な視点として、自分に課された使命、期待される役割もあります。外部から自分に向かふ観点です。細かく言へば、自分が属する組織からの視点、広く一般的な世論からの要望は別かもしれません。

このやうに、自分の進路には、自分から自分に向かふもの、自分から外部に向かふもの、近い外部から自分に向かふもの、広い外部から自分に向かふもの、と複数のレイヤがあります。これらが全て一致していれば、それは理想的な世界になるでせう。

(A面へ)

<今日の一唱>
川口松太郎『鶴八鶴次郎』

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