第971回 チャンキングと偽りの天秤

いづれの邦にも古話といふものありてなかなかに近き頃のブロガーなどの作り設くとも及びがたきおもしろみあるものなり。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

出来事といふものは時間の流れの中に刻一刻と埋没してゆきますから、放つておけば人々の記憶からも風化し、やがて消滅し、もはや存在自体がないものとなるでせう。さうしないためには、人が世代を繋いで伝へてゆくしかありません。その方法は、内容を情報として捉へて、それを媒体に残すことです。

情報として捉へるためにはその出来事をひとつの塊として切り出し、客観的に識別可能なものにする必要があります。さらに媒体をしつらえて、そこに情報を預け入れることになります。写真に撮つてアルバムに収めたり、ノートに書き留め保管したり、録音した音声をパソコンに保存したりするわけです。口頭だけで直接誰かに告げることもあるでせう。この、情報化および媒体化の双方がうまくできなければなりません。

IT現場はまさにこのことを率先して進める使命を持つてゐるはずです。何より重要なことはまず情報の取り扱ひです。何をどんな形でどんな方法で情報化するか。そしてそれをどんな媒体に乗せるか。この両軸が嵌つてゐなければ情報は死滅するでせう。

(A面へ)

<今日の本歌>
幸田露伴『印度の古話』

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