第931回　ブラデャーガと等時降下曲線

人はみな旅せむブログ鳥渡る。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

生来出不精なのと、さらには猫たちの世話が気になるところもあり、ここ数年は旅行らしい旅行に出ることがありません。仕事の半分はデスクワーク、もう半分もほぼ都内近郊に出る程度で、あとは近隣に飲みに行くぐらいですから、行動範囲は相当小さいと言へませう。

その分、精神世界では出来得る限り遠くへ飛来しやうと心掛けてゐます。常に地図帳を傍らへ置き、ことあるごとに世界を眺め廻しますし、新聞の国際面は丹念に読みます。

しかし何より大事なことは諸外国やリゾート地の情報を知るよりも、発想の振り子をどれだけ遠くまで跳ばせるかといふことだと思ひます。思う存分の高みまで視点を揚げて、鳥の眼を最大限に発揮し、精神を飛行させるといふ塩梅です。跳んだ発想を呼ぶために普段から発想の根を四方八方に飛ばしておくのです。

IT現場でも凝り固まつた考へ方では突破口が見出せない局面に遭うことがあります。ブレイクスルーを起こすためには思考の逍遥が必要です。

（Ａ面へ）

＜今日の本歌＞
石田波郷『酒中花以後』

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