第930回 ハイウェイストリップと都市城壁
なぜそんなことを書くのか説明のつかないさうしたブログが、まるであらかじめ計画をたてていたやうに、すでに始まつてゐた。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。
無計画に何かを始める楽しみといふものがある気がします。それはまるで福笑いのドキドキ感、闇鍋のハラハラ感、ギャンブルのワクワク感のやうなものなのでせうか、出たとこ勝負の胸騒ぎ、ジャムセッションのアドリブ感がアドレナリンを刺激するのでせうか。不安の裏には期待があり、無謀の先には冒険がある。
と、このやうな言ひ方をすると無計画を推奨してゐるかのやうですが、さうではありません。成果を求める行動には計画がなくてはならないでせう。目的があつて目標があれば、そこに向かふための方法と段取りがなければならず、これすなはち計画であり、無計画で目標達成が叶ふことはあり得ないはずです。もし無計画といふものがあるとしたら、計画の中に画策された無計画といふことでせう。
IT現場でも計画がなければ何も進みません。しかし計画で決めたことを粛々と進めるだけではIT者は務まりません。計画にないことが頻発するからです。計画を立てる時点で、いかに計画にない事象を予測できるか、それが発生した時にいかに対処できるかが重要です。
<今日の本歌>
トルーマン・カポーティ『ミリアム』川本三郎訳