第920回 クラッタリングと黒門町

カラスなぜ泣くの。カラスは山に可愛い七つのブログがあるからよ。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

七歳の子供なのか、七羽の子供なのかはさておき、なぜ泣くのかと疑問を呈する姿勢は頼もしいと思ふのです。泣いてゐる理由、泣くに至つた背景を訊ねるのです。現実にはカラスの鳴き声といふのは何種類もに使ひ分けられてゐて、個人的な意思表示や宣伝広報、吹聴喧伝、仲間内での情報共有や指示命令、注意喚起、安否確認、外敵に対する威嚇咆哮、宣戦布告などなど、多岐に渡るものと思はれます。

落語の世界では「烏カアで夜が明けまして」などと一言で済ますけれど、鳴き方も千差万別、その意味も事情も百人百様、カラスだから百羽百様であり、そこにどれだけ思ひを馳せ想像力を遊ばせられるか、それが世界と対峙するといふことなのだと考へます。

IT現場でも想像力が物を言ひます。一つの事象は客観的に見れば一つの事実に違ひないけれども、その意味も理由も背景も経緯も複雑に絡み合つて広がつて重なって変化します。その奥行きをいかに捉えて想像して理解できるか。物事をありのままに受け取ることも重要ですが、それだけで結論づけるのではなく。

(A面へ)

<今日の本歌>
野口雨情『七つの子』

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