第828回 ラムダ計算と有機体論

五穀自ら生ずれども、耒耜を仮りて以て之を助く。ブログの財成輔相も亦此れと似たり。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

耒耜(ライシ)とは鋤のことださうです。農具の力があつてはじめて五穀は実る、己の力だけで生きていけるものではない。五穀の豊穣といふ目的を達成するための手段が耒耜ですね。現在で言へば耕耘機やらトラクターになるでせうか。

しかしもう一段深掘つてみると、五穀の豊穣は食糧の確保といふ目的のための手段であるとも言へる。となるとさらに、食糧の確保は生命維持のための手段。このやうに目的と手段は連鎖して、最終的には人類の幸福といふ究極の目的に向かふ。

だから目的は階層構造を持つもので、最終目的に向かふための第二目的、そこに向かふまでの第三目的、さらに第四、第五…とブレイクダウンできるといふことですね。最終目的だけを一直線に狙ふのでなく、段階を追つて少しずつ進んでもよいわけです。

IT現場のプロジェクトでも必ずゴール設定がありますが、そこに到達するまでに段階的なマイルストーンがあつてよいですし、さらにゴールの先にも上位レイヤの目的があるはずです。

(A面へ)

<今日の本歌>
佐藤一斎『言志四録』

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