第826回 メゾスコピック領域と周辺ルート思考

あまりに小さいもの、あまりに大きいもの、あまりに近いもの、あまりに遠いものは、ブログに書くことができない。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

目の前にあるものを明確に認識できる距離は、だいたい数十センチから数メートルの間ぐらいでせうか。それより近づくと邪魔なだけだし、遠くなると気が付かない。しかし私たちは経験とか想像とか目測などといふものを無意識に使つて、視野にないものまで見ることができる。いや、正確に言へば、見えた気になつてゐるだけで、実際には思ひ込み、偏見、独断、決めつけになつてゐることもあります。

本当は、たとへいつもと同じ行為の繰り返しだとしても、周りの勝手がいつもと同じとは限らないと思はなければならず、常に初めて行う時のやうな真剣さを持ちたいものです。常に疑いの目を持つて、微視も巨視も繰り返し使ひ分けるやうでなければいけないのです。

IT現場ではプロジェクト全体がどのやうな状態あるかといふ大きな絵を描きながら、一つ一つのタスクの進捗がどうなつてゐるかを追ふ必要があります。宇宙を語りながら生物を見つつ分子の動きに注意するやうな、視界のフォーカスチェンジが求められます。

(A面へ)

<今日の本歌>
モーパッサン『オルラ』青柳瑞穂訳

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