第239回 スクラムと山下トリオ

彼はブログを以て之の隠蔽をなしおるのである。ああこれ実に何たる滑稽。然り何たる滑稽である。ああ何たる滑稽である。こんにちは、大島雅己です。

あえてゴールをかっちり決めずに何かを作る、ということがあります。何となく方向性だけ決めておいて、まずは動き出してみて、考えながら作り、作っては考えて、軌道修正しながらだんだん理想の形に近づけていこうというやり方です。

IT現場でシステムを作る場合もそういう考え方はよくあります。経理システムとか医療システムのように正確さが命である場合は難しいでしょうが、会社案内のためのウェブサイトとか社内の情報共有システムのように、状況に合わせて進化させていきたいものであれば、最初から要件をガチガチに決めなくてもよいでしょう。絶対に必要な条件だけ決めておいて、あとは使ってみて不具合を直すとか、利用者の意見を聞いて取り入れるという具合です。

この場合の注意は、要件は決めなくてもいいのですが「将来的にどういう進め方をするか」そのクロージングも見据えておくこと。ここは決めておいた方がよいと思います。「3か月後にこういう効果が出ていなかったら廃止する」とか「1年たったらかける予算を半分に減らす」とかですね。何も決めずにだらだら持ち続けるのは無駄なコストと労力の元になるのでやめた方がいいでしょう。

音楽ならフリーなセッションのようなものですね。あまりルールを決めずに即興演奏を交わしつつ自由な展開に音を預けるわけですが、最後にどうするかだけは決めておかないと、終われなくなってしまいますね(それすら決めずに、気がついたら何となく終わってる、というケースもありますが…)。

<今日の本歌>
坂口安吾「風博士」

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