第1628回 反古襖とミラーニューロン
シャンパーニュ開けて彩る秋うたげ。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
規矩作法守りつくして破るとも離るるとても本を忘るなと申します。学ぶは真似ぶであり、すべての修業はマネから始まるのだからモノマネこそが成長のためにまず必要な要素なのでしょうが、当然のことながらただただひたすら真似を繰り返していても進歩はないのであって、どこかでそこから脱皮しなければいけません。
ではどういうタイミングでどうやって掟を破るべきなのかが問題となります。つまり守から破への移行ということです。ある日突然手本を無視して好きなやりかたを始めても意味はなく、少なくともそれまで真似て来たことを根本的に理解して身に着けていなければならないはずで、そのためには真似をしている間にも自分の言動の意味や意義や背景について考え続けることが必要なのでしょう。
現実にはそこに到達する前に勝手に破に移行しているケースが多いように思えます。
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<今日の一唱>
千利休『利休道歌』