第1547回 マリオット暗点とペルティエ素子
涼し気な風は機械か天然か。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。
見る必要のないものは見ない、という姿勢も必要でしょう。見なくてもよいものを見たがって、見た結果をあれこれ喧伝したり心配したりするなど、もってのほかです。そうしないためには、見るべきものがどれなのかを明確に意識して、見なくてもよいものが何なのかを識別する必要がある。
あれも見たいこれも見たい、見られるものはなんでもみてやろう、という、小田実氏のような精神もすばらしいけれど、あれこれ手をつけて抛ったらかしにするのではいけない。自分のことだけ、目の前のことだけを考えますというのならそれでも通用するかもしれませんが、そんな精神では未来などないでしょう。
そういえば『平家物語』で壇ノ浦の戦いで追い詰められた平知盛は、「見るべき程のことは見つ」と、突き詰めた心境を表していますね。彼が見たものはどこまでのものだったのでしょうか。
<今日の一唱>
『平家物語』