第1499回 ピトー管とスローン・グレートウォール

どことなく緑茶がほしくなるゆふべ。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

ふと気になって、「流れ」という言葉を調べてみました(この「ふと気になる」をできるだけ大事にするようにしています)。「なが」は「長」の意味で、これは時間が経過するとか、物が遠くに伝えられるようなイメージを持つ言葉で、「なぐ」つまり「投げる」も根は同じようです。

時間的および空間的に、軌跡を伸ばして進んでいく感じでしょうか。その伝で、「ながめる」も、遠くに目をやるという意味で関連しているようです。

流れを意識する時、目の前を過ぎていくのを見つめるのは当然ですが、その先どうなるか、時間的かつ空間的に、まさに長い目で眺めるべきということ。技芸や思想などで代々伝わる教えを「○○流」というのも時間的に伝わるものだからでしょう。

そういえば小野小町の「わが身世にふるながめせしまに」の「ながめ」は「長目」と「眺め」をかけたものでした。「眺め」はただ遠くを見るだけでなく、時の行く末を思う様子が含まれているのでしょう。

(A面へ)

<今日の一唱>
小野小町の歌『古今和歌集』春113

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