第1356回 大黒天とタスマニアデビル

新しいぶどう酒は古い革袋には入れない(新約聖書)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

なにかを覆ったり包むものが「ふく」です。体を覆うものが「服」で、物品を入れるものが「袋」です。どれも結局なにかを「含む」のです。それによって形は「膨らむ」ことになります。人であればその様子は「ふくよか」「ふかふか」「ふくふく」となります。

萱や瓦で屋根を覆うのは「葺く」だし、容れ物をきれいにしておくことは「拭く」です。中で考えていることが「腹案」であり、絹で織ったものは「袱紗」であり、前もって隠しておくのが「伏線」であり、顔を覆うものが「覆面」であり、脛の裏側が「ふくらはぎ」です。ふくれる魚が「河豚」で、ふくれる鳥が「梟」です。

何はともあれ、「ふく」は「うち」を守るものであり、大事にしなければなりません。「お袋」は言わずもがなです。

(A面へ)

<今日の一唱>
『新約聖書』マタイ伝第9章

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