第1348回 逆非含意とドシッピン

なが年研究の甲斐あってついにロチャニをベラルゴしたぞ(筒井康隆『発明後のパターン』)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

世の中のほとんどのものは組合せ、ありあわせによってできているはずです。0から1を生み出すのではなく、1+1=2、いや、1+1=A、あるいは、2+甲=※∀§みたいな世界なのです。

とすれば問題は何をどう組み合わせるか、です。すでにあるものを並べ替えたり合体したり組み替えたりするので、たいていの場合は猿真似に終ってしまったり既存のものに毛が生えた程度のものにしかならないのでしょう。

音楽は限定された音程と和音とリズムの世界でただそれらの組合せを変えているだけの表現であり、流行りの音楽を聴いてもだいたいどれも似たようなものにしか感じないことが多いけれど、時々ハッとするような独特の作品が登場します。

同じ材料を使っても組合せの妙によって世界を変えるような芸術が創られることもあるのです。どんな分野でも同じことでしょう。

(A面へ)

<今日の一唱>
筒井康隆『発明後のパターン』

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