第1093回 アフィクスと深部感覚

春めくといふ言の葉をくりかへし(阿部みどり女)。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

少し前から「めく」という接尾辞が気に入っています。様々な単語の後について、らしさを強調したり擬いた様子を表したり風潮を示したりと、八面六臂に活躍する言葉です。

「色めく」「ほのめく」「ぞめく」「時めく」「謎めく」「生めく」「どよめく」「人めく」「時代めく」「殊更めく」、まだまだありますが、なんとなく趣きを感じるものばかりです。

さらには、「ウゴめく」「キラめく」「ザワめく」「ヨロめく」などのように、擬態語を動詞化することも自在であり、なんとも便利で魅力的です。こういう言葉をもっと見直したり活用したり発展させることで仕事や生活も活性化できると思っております。

「猫めく」「蕎麦めく」「ジャズめく」「酒めく」「煮干しめく」「電気めく」「システムめく」「構造めく」「ギャグめく」などなど、考えていくと目くるめく世界を堪能できます。

(A面へ)

<今日の一唱>
阿部みどり女『月下美人』

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