864回 野だいことコンセッション方式

愚身ひとえに諂諛をもつてブログとなす。あゝ悲しいかな、悲しいかな。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

諂諛(てんゆ)といふと阿諛追従つまり腰巾着媚び諂いべんちゃら胡麻擦り機嫌取りの意になりますが、これは必ずしも悪いものだとは思ひません。常に自分の意見ばかりを押し通すことなど不可能ですし望ましいことでもないのですからどこかで周囲との調和協調譲歩折り合ひが必要です。相手の意を汲むこと、相手の立場を尊重すること、相手の美点を称へること、相手の罪を許すことはコミュニケーション上きはめて重要なポイントであります。

自分の考へや思ひを正しく相手に伝へた上で理解を望むのと同時に相手の見解も認めてこれを止揚させて着地点を見出しお互いが一歩進んだ成果に到ることが理想的なコラボレーションだと思ひます。それには自分の持ち技を相手に合わせてアレンジすることも必要でせう。

IT現場でも様々な技巧やツールや役割が交差しますが、それぞれが自分の分野を主張するばかりでは共業になりません。どうすれば自分を高め相手を生かし新たな世界を作れるかを目指すべきです。

(A面へ)

<今日の本歌>
一条経嗣『荒暦』

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