第684回 ホーソン実験と百学連環
聟はブロガーの家に行き、お座敷までは歴々なりとて、かかりの際にぞ立つたりける、かかりの際にぞ立つたりける。コウコウコウコウコキャア。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。
映画『七つの映画』を観ました。伝統芸能方面のキャストが圧倒的に盛り上がつてゐます。考へさせられたのは、やはり「組織」といふものの在り方です。私自身が法人を立ち上げた時も、中身は自分といふ一人の人間でありながら、法人といふ別の「格」ができたことに不思議な感覚を味はひました。
組織とは人間の集まりでありながら人間を超えた存在となつて、個人にはなし得ない偉業を遂げもすれば、人智も及ばぬ不祥事を起こしもするのです。組織が結成された瞬間に、組織そのものの意識、まさに「組識」とでもいふべきものが醸造され、それが個々の要員の思惑を翻弄するやうなことも起きる。かくも組織の統制といふものは難しい。
組織への忠心は日本人の美意識なのか、はたまた無用な幻想なのか。ビジネス現場に於いては根深いテーマです。会社やプロジェクトのメンバーとして、人はどうあるべきなのか。映画を観て、あらためて考へてゐるところです。
<今日の本歌>
狂言『鷄聟』