第1671回 引き札とエフェメラ

秋深し甘きワインの酷に噎せ。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

毎朝、新聞の折り込みチラシをチェックするのが日課です。中身を読んでいるのではありません。簡易くずカゴに利用できるものを探すためです。広げた時にA2の大きさで、紙質がやや柔らか目の光沢紙が一番使いやすいのです。平均で週に1、2枚ぐらいの割合で入っています。

折り方は昔母親に教わったもので、もう何百回も折っているはずなのに、いまだにきれいに仕上がらないことがあります。失敗するパターンはほぼ決っていて、最初の一折りで手を抜いた時に起こります。ここで1ミリでもずれがあれば、その後どんなに丁寧に折ってもリカバリーできないのです。

スピードを優先して折るとたいていそうなります。あとで微調整しようとか、折りながら直していけばいいだろうという考えが禍の元なのです。

山下和美氏の『数奇です!』には、「い」の「一」番が大工さんにとって特別な意味を持つ、とあります。最初の一折は、まさに「い」の「一」を合わせることなのです。

(A面へ)

<今日の一唱>
山下和美『数奇です!』

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