第1613回 フィデリティと離散的

さかなとは酒の菜なりと気づく夏。に合うこんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

鳴り物入りで始まった某巨大なプロジェクトのニュースを見て、ああこれは確実に失敗するやつだなあと遠くを見る目をしながら悲しい気持ちになっております。

それは社会の大きな課題を解決するためのプロジェクトであるはずですが、具体的にどこにどういう問題があり、そこにどんな背景があってどんな人やどんな事項がどう絡んでいるのか、そういう話が一切されず、とにかく「この手段を取り入れるのだ」という近視眼的な宣言だけですべてを動かそうとしているのがミエミエなのです。

それを我が物顔で語っているトップのリーダー陣はパワハラ臭を振りまきながら手垢のついた理想論を謳うだけです。これでウン億という予算がドブに捨てられ、何百人という要員がブラック仕事に涙を流し、何十カ月という時間が無駄に流れ去っていくのかと思うとやり切れません。

そういえばハイファイという技術が注目されたのは60年代から70年代だったと聞きます。音楽はノイズのないきれいなものがよいという考え方が当然のものだとされていたのでしょうけれど、いまやローファイの方が高級感があるという人すらいる状況です。小より大が偉い、低より高が優れているという思い込みを捨てるべきでしょう。

(A面へ)

<今日の一聴>
本秀康『レコスケくん』

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