第1457回 アピキウスとそぎぎり

残雪を見ながら汗を拭う午後。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

料理は得意とは言えませんが楽しいものです。なぜ楽しいかと考えてみるに、味覚を満足させるものであること、素材を編集する面白さがあること、ものづくりの喜びがあること、生命の活性化に繋がるものであることなど、いろいろと利点があります。

一方で料理には課題もあります。手間暇がかかる。刃物や火を扱うリスク。食べるのと作るのは直接関係がない。失敗すれば食欲は満たされない。後片付けや掃除など面倒なことが多い。いろいろと面倒臭い。料理をしたくない理由を考えるとすればそんなところでしょうか。

しかしもろもろ引っくるめても、この世で生きて行くことは情報を処理していくことであり、それは料理についても同じことです。食材、調理法、道具といった情報をどう組立てどう関係させどう管理していくか、それが料理であり、その意味では料理とは情報技術すなわちITです。

そういえば『エロイカより愛をこめて』のエーベルバッハ少佐は全く無縁だったケーキ作りをすることになった時、「ケーキとは厳密な計画の基に一定の手順で作る物」であると気づき、見事なケーキを完成させました。レシピとは設計書であり楽譜であり人生を航る海図と同じなのです。

(A面へ)

<今日の一唱>
青池保子『エロイカより愛をこめて』

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