第1368回 アスペルギルスと大臣大饗

下戸の礼、四谷赤坂麹町(詠み人しらず)。スパイラル研究所の大島雅生です。

酒を飲んで何が楽しいのかといえば、味を嗜むことにあるものだと思っていたが、周りに聞いてみると意外とそうではなく「味には別にこだわらない」とか「何を飲んでもそんなに違わない」とか「酔っぱらってしまえば味などわからない」などと言う人が多いのです。

ではなぜ酒を飲むのかときくと「酔いたいから」とか「場の雰囲気が好きだから」とか「ツマミを食べたい」からで、わかるようなわからないような理由なのです。どれも、酒を飲まなくても味わえるもののようであり、やはり酒がなければ実現できないもののようでもあります。

この場合の酒は飲料や嗜好品というよりも場を作るための媒体であり、人をつなぐ媒介であり、食べ物をいろどる媒質と言ったほうがよいのかもしれません。つまり酒はメディアであるのです。酒を飲む人造る人、そのまた麹を醸す人、とでも言いましょうか。

(A面へ)

<今日の一唱>
川柳(詠み人しらず)

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