第74回 有職故実とリッツ・カールトン

一度は喜んで二度三度、書き損じて四度五度六度、いけないと知りながらついつい軽くなる…。こんにちは、大島雅己です。

国立能楽堂の「能を知る会」を鑑賞してきました。初心者も含めて多くの人が能狂言の理解を深め楽しめるようにとの趣旨で、定期的に開催されている会です。上演中に別スクリーンで字幕解説がついたり、終演後にお客さんとの質問タイムがあったりと、初心者にやさしい仕立てになっています。ちなみに演目は「酒」がテーマになっていて、狂言が野村万作氏の「舟渡聟(ふなわたしむこ)」、能が中森貫太氏の「一角仙人」でした。

私はほぼ初心者なのですが、今回は大変に楽しめてよく理解でき、もっと観たい、知りたいと思うようになりました。ああ今までこの会を知らずに損をしていた。今後とも足繁く通おう。客席にはまだまだ若い人は少なく感じました。もっと広まってほしいものです。

さて今回のIT的気づきはホスピタリティ、サービスに関することです。
一見むずかしそうな、一部の専門家でなければわからないような、ハードルの高そうな世界を、そうではないよと多くの人にわかってもらうこと。専門家だけに閉じたままにしておくのでなく、どんどん有効活用してもらえるように様々な工夫を凝らすこと。
まさにIT現場でわたくしが奮闘してきたことです。量を重ねて説明を繰り返す。共通のことばを使う。初心者を対象にしたデモンストレーション、勉強会。こういった地道な施策をいとわないことですね。自分が思っている以上に、相手には伝わっていないものだと意識するようにしなければ。と言いつつ、これもやり過ぎるとキリがないので、どこまでやるべきか、どこまで伝えるべきか、を真剣に考えなければなりませんね。

ところで能楽師というのは完全に世襲制なのかと思っていたらそうでもなく、もっと演じる人を増やしたいようです。一瞬、目指してみようかという気が芽生えましたが、そんな生半可な思いつきではダメでしょうね。

<今日の本歌>
WHA-HA-HA「アカテレ」

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