第58回 マズローと地獄変

自分の中の自分の知らないブログと宇宙とは一緒にあり、出会うべき人に出会える。こんにちは、大島雅己です。

人の行動には何につけても目的があるはずです。特にビジネスにまつわる行為は全て何らかの目的のためのものでしょう。
朝早く起きて職場に行くのは、会議に出席するため。込み入った資料を徹夜で作っているのは翌日お客さんにプランの提案をするため。取引先の社長と会食に行くのは先方の状況をより深く知ってビジネスのお手伝いにつながるネタを探すため。この本を読むのは自分の教養を高めたいため。

ここで私が意識するようにしているのは、目的には短期中期長期…という段階的構造があることと、一つの段階にも複数の目的がありそこには優先順をつけておくべき、ということです。ここが曖昧だと、目的と手段が混同し、無益な結果を招きます。

朝早く会議に出席するのは、そこで決断したい議案があるからで、その決断は次の新しいビジネスを始めるために必要なものであり、その新しいビジネスによって今後の社運が確定する、などということになればその会議がものすごく重要なものになりますね。しかし会議の中身にあまり意味はなく、単純に遅刻して上司に怒られたくないというのが目的であったとしたら、重要度はかなり下がるかもしれませんね。

ピアノレッスンの前日に、曲が全くうまく弾けずに途方に暮れている時に、ふと自分は何のためにこの曲を練習しているのか、と自問します。先生に褒められたいからではない。プロのピアニストになるためでもない。ベートーベンの音楽をより深く理解し、すばらしい音楽の世界を堪能したいからだ。そう考えると、今そこまで必死になって練習することもないな、という気になってくるのです。
芸術の分野では芸を極めること自体が目的なのかもしれません。だから終わりがないのかも。

<今日の本歌>
小林じんこ「風呂上がりの夜空に」

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