第48回 最上川とネオダーウィニズム
フッ化らせん水素酸はプラスチックを浸食しないものですね。こんにちは、大島雅己です。
会社のホームページでも、業務用のシステムでも、長く使っていると老朽化、陳腐化するものです。
いろいろな画面や機能がつぎ足しされ続けて保守が回らなくなったり、データがたまりすぎて画面の動きが重たくなる。
あるいは世間の動向や業務の形態が変わって、システムと合わない部分が出てくる。
はたまた、最新のブラウザで動かなくなる、ハードウェアが経年劣化する、契約先のレンタルサーバがサービス閉鎖するなど、外的要因によるケースもあるでしょう。
そうなると、システムを刷新、全面修正、再構築、といった対応が必要になってきます。ある程度の規模のシステムを抱えていれば、これは避けて通れませんし、何年かおきにやってきます。
この時に考えるべきポイントの1つは「見直しのレベル」です。
「不具合を修正して正しく動く状態に戻す」というのが最低限のレベルでしょうが、せっかく全面的に手を入れるのなら、さらなる改善をしたくなるのが人情(?)です。せっかくなので画面デザインも全部見直そう、とか、せっかくなのでブランドイメージを新しくしよう、とか、せっかくなので機能も全面的にグレードアップしよう、など、など、など。
この流れになると開発プロジェクトはどんどん複雑になり、コントロールの難易度が高まり、失敗するリスクが膨れていきます。
ITリーダーは、見直しのレベルをどこに置くのかを英断し、やるものとやらないものを明確にする必要があります。やらないという判断は難しいかもしれませんが、本当に必要なものだけをまず対応して、他のものはあとから順次やっていく、という進め方もあるでしょう。
渡五郎さんはまずサナギマンになって戦闘の場に出てみて、満を持してからイナズマンに変身する、という方式をとっていましたよね。いきなり完璧を目指さなくても、まず70点ぐらいのもので一度様子を見て、それから落ち着いて100点、120点に改良していくという進め方もある、ということだと思うのです。
<今日の本歌>
ヴィンス・ギリガン「ブレイキング・バッド」